これを読めば株主優待投資について大切な事の多くを習得できます。
株主優待の基本の「き」について、説明させていただきますが、かなりのボリュームとなってしまいました。
この記事読めばそこらの株主優待を紹介している本一冊分の価値はあるかと、自負しております。
目次(お好きなタイトルからお読みください)
株主優待とは
株主優待とは簡単に言えば、「当社の株を保有してくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて、企業が株主に対して贈る優待品の事をいいます。
株主優待の内容についてはさまざまで自社製品から購入割引券、お米にクオカードなどさまざまです。
株主優待投資とはそんな株主優待を貰う事を目的に投資を行います。
はじめて株式投資をされる方や、株価の変動に対して不安を抱えておられる方は「優待利回り」に注目して投資することをおすすめします。
優待利回りとは投資金額に対してどれくらいの優待がもらえるか、ですね
優待利回りに注目した投資は「毎日の株価変動に一喜一憂せず長期に渡って株を保有する」手法です。
日々の株価の変動を気にしなくて良いのだから気楽ですし、ストレスもたまりません。
私は成長株にも集中投資しているのですが、けっこうストレスがかかります。
成長株は日々の価格の変動幅がものすごく大きいのが特徴で、まさに株に振り回される日々になります。
長期で保有するには株主優待をもらうという明確な理由があれば、多少の株価の変動などきにせずにしっかり握り続ける事ができる訳ですね。
そういう訳で、株の初心者にこそおすすめできる投資手法と言えます。
銘柄の選び方
株主優待+配当金で4%以上
さて、優待株を買うなら株主優待+配当金で4%以上の銘柄を探して買っていきましょう。
利回りにこだわるには理由があります。
利回りが4%で10年持っていれば、すでにいただいた優待と配当金で価格変動など一切気にならないレベルになります。
逆に株主優待+配当金で4%以上の銘柄で欲しい株が見つからない時には、無理して投資する必要はないと思います。
株価は常に変動しますので必ず投資チャンスはやってきます。
実際に使える優待株を探す
株主優待は実際に使えることが重要です。
自分が使えて、家族みんなで使えるものじゃなきゃ意味はありません。
中には貰った株主優待をオークションで売ったりして現金化されている方もおられるみたいです。
私の場合は株主優待を金券ショップで売ったりオークションで売ったりするのが面倒だと感じるので、自分が使えるかどうかが大切です。
例えば、自宅近くの外食店の食事券やQuoカードなんかは使い勝手がいいですね。
家族みんなが使えるし、株主優待によって生活費を抑える事もできます。
株主優待によって生活費が抑えられたら、余ったお金をさらに資産運用へまわしてきましょう。
そうやって雪だるま式にお金を増やしていく訳です。
財務内容だけは見ておこう
株主優待投資において各種指標はそこまで気にする必要はありません。
なぜなら株主優待そのものに魅力を感じて投資するからですね。
ただ、企業の財務内容だけには気を配っておきましょう。
いくら株主優待がもらえるとしても、赤字が続いている企業は将来的に不安があります。
配当金を減配したり、株主優待を廃止する可能性も高く、赤字が改善していかない限りいずれ経営の危機を迎える事となります。
きちんと利益をあげているかどうかを見極めて投資していきましょう。
最低単元数の株をたくさん集めていく
株を買うのは、優待を貰える最低単元数で集めていくのが一番効率良いです。
株主優待を貰える条件を確認すればわかりますが、最低単元が一番優待利回りが良い場合が多いです。
一つの株をどんどん買い増していくのではなく、たくさんの株を分散して保有していく事になります。
銘柄を分散する事で、リスクヘッジにもなります。
ひとつの籠に卵を盛るなという諺がありますが、優待投資は分散が基本になりますので、その点でも安心と言えます。
短期的な利益を求めない
さて、実際に株を買えばわかりますが、株の値動きは短期的には値下がりも値上がりも50%です。
予想するのは非常に難しいですが、優待株投資は価格の変動を予想しません。
株価に振り回されない
なぜその優待株を買ったのか?
それは長期に保有して株主優待をもらう事が目的なはずです。
株主優待の廃止、業績の悪化により経営の危機を迎えない限りは継続保有しておけばオッケーですね。
長期で保有していれば、株価は上がったり下がったりします。
一時的な暴落に狼狽せず、一時的な暴騰にうかれず投資を続けましょう。
企業経営者は会社の拡大と存続を考えています。
長期的に見れば株は企業の成長と共に価格が上がっていきます。
3つのメリットを忘れない
この株主優待投資法には3つのメリットが期待できます
- 長期的に見た株価の値上がりによるキャピタルゲイン
- 継続的に配当金を受け取る事によるインカムゲイン
- そして株主優待によって生活費を抑制し投資の原資とする
株主優待投資で一石三鳥ともいえるメリットが期待できます。
定期的に送られてくる株主優待で家族の笑顔が見られれば、株を保有する原動力にもなります。
優待株の買い時
株価の適正価格とは
株を買おうと思ったとき迷うのが今の株価が適正であるかどうか?
なるべく安く買いたいのが投資家の思いです。
私は今の価格が適正価格だと思っています。
株価はさまざまな思惑の上で成り立っています。
優待株主だけでなく、大口個人株主、機関投資家、短期トレーダーなどの動きや考えを加味した価格が今の価格を反映しています。
欲しいと思った時が買い時
基本的に株は自分が欲しいと思った時が買い時と言えるでしょう。
そしていつ買っても今の価格から半分になる可能性もあれば、倍になる可能性もあるのです。
株価の変動を予想する事は非常に難しいです。
優待株は自分が株を欲しいと思って時に、余裕資金で少しずつ揃えていく事になるかと思います。
欲しい株がない時は、無理して買う必要はありません。
保有している優待株が下落していった時
一喜一憂しない
先ほども申しました通り株は上がる事もあれば下がる事もあります。
しっかり値上がってくれれば嬉しいですが、もし保有している株が大きく値下がったらどうすればいいのでしょうか?
ここが優待投資の大切なポイントとなります。
数年に一回は株価が大きく急落する事があります。
長期で投資していると暴騰も暴落も経験する事になります。
株価の変動は投資の世界においては当たり前の出来事です。
一喜一憂して売買しないように気をつけましょう。
損切りの基準を明確に
優待が廃止される、もしくは経営の危険がない限りは保有しておけば良いかと思います。
株主優待投資法においては、損切りする時は、優待が廃止された時や、業績悪化による経営危機を迎えた時となります。
自分なりの損切りの基準を持っておく事が大切です。
長期で株を続けている方は損切りの基準をしっかり持っておられます。
保有目的を忘れないで
優待株を何故保有しているのか思い出してください。
そもそも長期に保有して優待株を貰い続ける事が目的となりますので、一時的に株価が下がったからと投げ売らないように気をつけましょう。
株主優待投資はデイトレードや成長株投資とは考えが根本的に違います。
株価が下がっていても、届いた株主優待を見ながらニヤニヤしておけばいいのです。
優待券で家族サービスでもしていればいいのです。
歴史が証明してくれている
粘り強く待っていれば株価はまた戻ってきます。
それは歴史が証明してくれます。
2000年のITバブルが倒壊したその後、2008年のリーマンショックからアベノミクスまでの流れを見ればよくわかる事でしょう。
株主優待投資において一番大切なのはマーケットに参加し続ける事なのです。
株価が下がっても積極的に攻めいく
株の買い時がやってきた
時に株の暴落が長期的に続く事があります。
数年間、株価が低迷し続ける事もあります。
そんな場合、眺めているだけはもったいないです。
株主優待投資では暴落時に積極的に攻めに転じる事も出来ます。
株価が暴落したら心情的には投げ売りたくなる事かと思います。
そこで投げ売るのか、それとも買い増していくのかで長期的なパフォーマンスが大きく違ってくるのです。
別名義で買い増していく
保有の優待株が大幅に値下がってしまったなら、格安で配偶者や親に頼んで買ってもらったり、法定代理人として子供名義で株を買いましょう。
0歳の赤ちゃんでも株を保有する事はできます
仮に株価が半額になり2名義人分買い増せば、もらえる株主優待は3倍に!
株主優待は最低単元数が最も効率が良いので、家族ぐるみで優待投資を行う事が非常に有効です。
普段変えない銘柄を買う
また普段は利回りが悪くて手が出ないような株も、利回りが大幅に上がっている可能性があります。
いつもは指を加えて見ているだけの株も、暴落時には手を出しやすくなっているのではないでしょうか。
そういう時にこそ購入のチャンスであります。
私は暴落が来たら心躍ります。
高値の株が手が届き範囲まで安くなっているのですから。
大バーゲンセールを逃すな
株の世界では定期的に大バーゲンセールが起こりますので、暴落は優待投資家にとっては購入のチャンスでしかありません。
そうこうしている内に株価は徐々に戻り始めていき格安で買った株は、優待だけでなく大きな含み益ももたらしてくれる事になります!
普段はまったりと株主優待生活を続けながら、株価の暴落時だけは積極的に買い増していくので方法としては非常に簡単と言えます。
まわりを気にしない
株主優待投資はバリュー投資とも違えば、成長株投資とも違います。
バリュー投資家ならばPERやPBRの指標を真っ先に気にするでしょうし、成長株投資家なら、その企業がどれだけ大きくなるかを気にします。
株主優待投資家は企業の財務状況と優待内容、そして優待利回りを気にして投資します。
Twitterやブログでは、株価が倍になった10倍になったとかばかりを耳にしますが、まわりに振り回されないようにしましょう。
考え方の違いでしかありません。
優待投資家が株主優待をTwitterやブログでアップしていっても、成長株を買っている投資家は目もくれませんよね?!
そういう事です。
バリュー投資家からしてみれば優待株なんてPERが高すぎて手が出ないかと思います。
では、優待投資家はなぜそんなにPERが高くても株を保有しているのかを考えてみてみればすぐわかります。
高PERの株価を支えているのは、みなが欲しいと思っている人気の優待そのものです。
優待株を買う優待投資家が支えています。
税金面でも有利
さてそんなお得な株主優待ですが、なんと税金を引かれることなく優待をいただけてしまいます。
決して税金がかからない訳ではなく、株主優待は雑所得扱いとなりますのでご注意を。
実は雑所得は一定金額までは確定申告が不要となります。
給与所得者は年間20万円まで、専業主婦は年間38万円までは雑所得の確定申告は不要なのです。
家族名義で分散して株を保有していけば、かなりの金額まで税金がかかる事無く株主優待をGETできちゃいます。
ここからはちょっとグレーな話になりますが、株主優待に関しては、確定申告しようにも非常に難しい側面もあるのです。
株主優待によっては、はっきりと価格を算定しにくいものも多数あります。
株主優待は現金で貰っている訳ではありません。
例えば株主優待で果物をもらっても、確定申告するのに果物の品種からその量、市場価格まで必要になってきて税務署で算定する事が困難な場合が多々あります。
ただ基本、株主優待は雑所得扱いである事をお忘れなく。
おすすめ証券会社がここだ!
個人投資家に人気のSBI証券ですが「迷ったら取りあえずSBI証券で口座開設しておこう」と言われているぐらいです。
口座開設は無料な上、膨大な企業の株主優待について調べる事もできます。
手数料も業界屈指の安さになります。
まだ証券口座もっておられないのでしたら取りあえずネット証券口座ナンバー1のSBI証券の口座を作られて見ればいかがでしょうか?
最後に。株主優待投資は退屈な手法です
私が実際に株主優待を買ってみて思った感想です。
ある程度欲しい株主優待を集めてしまえば、あとはひたすら保有し続けて、株主優待をもらうだけになってしまいます。
株価のチェックはたまに行う程度。
あとは株主優待で楽しむようにしましょう。
食事券で家族団らんの時間を過ごしたり、ドライブ中のコンビニでクオカードを使ったりする時が一番楽しく株主で良かったと思う瞬間でもあります。
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